「厚切りのトーストの上にバターを塗り、その上にさくらんぼのジャムをたっぷりとかぶせてパクっ」
その美味しい想像に身を委ね、私は長いドライブに耐えた。
小学校の後半は札幌で過ごした。
余市という街にさくらんぼの木を借りていた。
収穫時には家族で行き、1本の木からたくさんのさくらんぼを収穫し、帰りの車の中はさくらんぼ畑のようだった。良い香りとガソリンの匂いで車酔いの激しかった私には耐えがたい復路であったが、母の作るさくらんぼのジャムの美味しさを想像し、何度も唾を呑み耐えた。
さくらんぼのジャムはスーパーには売っていなかった、味わうには作るしかなかった、耐えるしかなかった。
それが食いしん坊の両親から贈られた私の甘酸っぱいジャムの思い出。
それから、約30年後、
私も母になりジャムを作る。
中古で購入した家の庭にはプラムの木がある。まだ青いその実を初めて見たとき、私も毎年ジャムを作るんだなと実感し嬉しかった。
ジャム作り
完熟を超した完熟のプラム
皮はスルッと剥ける。そして種に向かってギュッと一絞りする。プラム汁ブシャー!
こうして皮と種を除き、プラムの準備はオッケー。
鍋にプラムを入れ、
プラムの重量の半分の重量のお砂糖、レモンの絞り汁1個分を加える。
火をつけずにしばらく置いておく。
水分がどんどん出てくる。
火をつけて沸騰してくるとアクのようなものがどんどん浮いてくる。それはプラムのため息。
いい湯だな。果物の中の空気が上がってきていて、アクのような嫌な味はほとんどしない。
気にならないので、ブワーっとあがってきたら真ん中に寄せておいてまとめて取る。
常に取り除いたら美味しくなるのか知りたいが、マメじゃないので比較できず残念だ。
どんどん煮詰めて完成!
器:Fireking Philbe
無糖のヨーグルトにかけて
2020年プラムジャムを試食!
上出来!
ジャムの定義は糖度が60〜65%
果物に10%の糖度があると信じて50%の
お砂糖を加えている。
この方法でいちごや冷凍ベリーでも作る。
甘さ控えめが流行っているが、
ジャムはお砂糖が水分をホールドして果物の
腐敗を遅らせている糖蔵食品なので、中途半端なお砂糖の量だと日持ちしないので注意!
お砂糖に対して寛大に。
たくさんの国に様々なジャムがあり、そのほとんどが家庭によって作り方が違うジャム。
細かいことは気にせずに大らかに鍋を火にかけよう😊