お団子が食べたい
お団子が食べたい
目が覚めた途端に心はお団子に向かっていた。
顔を洗う時に洗顔料を使わなかった。
今から私は白玉をこねて丸めるから、余計な香りはいらない。
日曜日の朝は不思議な時が流れる。
ご飯を炊き、お味噌汁を作った妻がいきなり
もち粉まみれになりお団子をこね出しても、
主人は静かに笑っている。
休日の余裕。
朝ご飯。
食卓の隅に置かれたお団子。
ご飯食べてからね!と言ったって、
お団子くれるなら鬼退治に行ってもいいと言う男児二名には酷なこと。
ご飯を食べながら、横目でどれが多くて自分のものにしたいかの話で持ちきりだ。
おかずを作らずにお団子を作り出したので、
主人が得意料理の「じゃがいものバター炒め」を作ってくれた。
乾燥パセリで見た目を意識している仕上がり。
添えられたココナッツウッドのスプーンのチョイスも頑張っている気がしておかしかった。
私は、子供たちよりも早く朝食を済ませお団子を頬張った。大人気ないが美味しかった。
食べたいものがすぐに食べられるって幸せだなとお団子を噛み締めながら思った。
このお団子は、
白玉粉がなかったのでアメリカのスーパーに売っているもち粉だが、十分に美味しい。
ポイントは茹で上がったものを氷水でしっかり冷やすこと。弾力がうまれる。
あんこは市販のこし餡に、
隠し味を少々。
じゃん!また出た、練りごまのタヒニ!
こちらを加えた、
即席ゴマ餡。
次男がお団子を食べながら、
「あんこに隠れているのは、ゴマと蜂蜜!」
と言い当てた。
そうだった。艶が欲しいなと思い仕上げに蜂蜜をひとかけしたのだった。
おめでとうございます。正解です!
鼻の穴を広げて喜ぶ次男。
お団子を食べたら、遊びに行こう!
という気持ちになった。
鬼は出ないがついて来て!
菜の花畑へ、
農家さんでお野菜とチーズを買い、
赤ちゃんニワトリに挨拶をして、
山道を下り、
ビーチで過ごした日曜日。
起きた瞬間から
無計画だったが良い休日を過ごした。
また明日から頑張れそうだ。