人と食

人と食のエピソード。笑って泣いてカリフォルニア。

小さなおもてなし〜前編〜

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1年と3ヶ月、長かったです。

ようやくお友達家族と食事をしました。

このブログを始めた時には、3ヶ月ぐらいしたら日常に戻れるだろうな…と思っていましたが、こんなに長くStay home生活になるとは。

そして、今回のお料理のほとんどが、ブログに登場しているもの!

おさらい記事になってしまうかもしれませんが、どうぞお付き合いください。

 

メニューを決める

おもてなしと言えば、

まずは想像を楽しみます。

どんな雰囲気にしようかな〜とニマニマ。

ゲストの食の好みやアレルギーの有無は事前に聞いておきます。

そして、何を作ろうかザッと頭に描き、

食材の買い出しをしてから、手に入ったものでもう一度何を作ろうかを考えます。

はじめにお献立をガチガチに決めてから買い出しをしてしまうと、なんでこれがないの!と焦ったり、ないものに気持ちがフォーカスしてしまい楽しくなくなってしまうので、食材が優先です。

前日と当日に用意するお料理の割合は作り手の置かれた状況によって異なります。子供達がまだ小さかった頃は前夜に仕込み、当日は少し手を加えるだけのオーブン料理が中心でした。

使うお野菜も切って置いておき、デザートはフルーツとアイスクリームにしたりと工夫をしていました。

 

頭の中を紙に描いてみる

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そして、この様に大まかなお品書きを描いて冷蔵庫に貼り付けると、さぁ、始まります!

 

コロナ以前は、「10品お出しする」と何となく自分の中で決めていましたが、今は考え方が変わりました。品数よりも「その方と会う事」に意味を強く感じます。

 

アメリカ式の大勢を招くホームパーティーも何度か経験しましたが、ゴミ箱の位置とバスルームをご案内するだけでなかなかゲストの方々とじっくりお話しする事も出来ず、お料理の好みも合わせられないので大きなホームパーティーのホストは苦手になってしまいました。

結局日本式の「Small gathering」がホッとします。

 

お花とテーブルセッティング

お献立が決まれば、テーブルセッティングを考えます。先日IKEAで購入したテーブルクロスを水通しして、ノーアイロンで引いてみました。

飾らない優しい食卓になり気に入りました。

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お花は春らしくピンクのラナンキュラスに

差し色として紫色のお花を加えてみました。

スーパーで売っている小さな花束と葉物のグリーンを購入し、ほどいて4瓶に生け直しました。

カトラリーの横には、香りの良いローズマリーの新芽を添えて。

雨の予報だったので、キャンドルは暖色の光を放つもので、ちらし寿司を作るので香りのないものを用意。

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アレンジで余ったお花達はまとめてキッチンへ。わたし用です。来客中、キッチンにお皿を下げに来るたびにお花が見られて気分が良くなります。

 

お皿を出したり、セッティングを考えるのは

前夜から眠れなくなるぐらい楽しみなこと。

夢中になりすぎて、肝心なお皿だけの写真を撮り忘れてしまいました。

 

お料理

長くなりましたので、お料理は後編に書きます。

 

食後のコーヒー

お料理の準備が出来ると、最後にする事は、

コーヒーとお湯を魔法瓶に注ぐこと。

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緑色はコーヒーで黒色はお湯用。

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↑邪道ですが、この様に直接コーヒードリッパーを置いてコーヒーを落としておきます。

お湯はお茶や紅茶用。

こうして置くと、コーヒーマシーンがなくても温かいコーヒーをすぐにお出しする事ができます。

それに、大きな魔法瓶を食卓に持っていくのは

気取らずフレンドリーで、

「ゆっくりしていってください、たっぷり飲みましょうね」という思いも込めています。

 

今回は久しぶりのおもてなし過ぎて、要領が掴めずアタフタしました。一日ピアノを弾かないと三日前の自分に戻ってしまうと昔聞きましたが、まさにそれ!一年おもてなしを休むと三年前の感覚に戻るのかもしれません。

何事も続ける事が大切ですね。

 

気持ちをととのえる

来客直前に、コーヒーか日本茶を一杯入れます。それをキッチンで立ち飲みしながら自分をもてなします。

不思議ですが、この時、どんな季節でも、晴れていても雨の日でも、同じ香りがして同じ気持ちになります。

もてなす人がいて、もてなす事が出来ることに

ただ感謝の気持ちで胸がいっぱいになるのです。本当は、もてなす側がもてなされているのかもしれないとすら思います。

 

 

後編に続く