人と食

人と食のエピソード。笑って泣いてカリフォルニア。

鍋の調べを聞いてください。

数年前の記念日に珍しく主人にピアスをねだった。

「ブルーの箱の素敵なお店でピアスを見ても似合いそうな物がなかった。台所用品のお店に入った瞬間に、ピッタリだ!という物が見つかった!」と言われ貰ったものは紺色の鉄鍋だった。

箱の中の鍋を抱えると「やっぱり似合うよ!」

と言われた。

私は鍋の似合う女。

 

主人と私。

食いしん坊なところと人好きなところ以外共通点は見当たらない。

歌の上手い主人と音痴な私。

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たまに妻から、私を癒せとギターを渡され歌を歌う主人。

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私は鍋の調べを聞かせる。

音楽と料理が結婚した。

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ありったけのお野菜とお肉の骨を鍋に入れ

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少しのお塩で煮て
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お水やチキンコンソメを足して

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ここここ

ぐつぐつぐつ

私は音痴だけれど鍋を鳴らすのは得意だ。

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私のいつものスープは見た目が地味で、

湯むきをされなかったトマトの皮が浮いている。気にしないで、それはトマトのパンツよ。

ガサツなところもひっくるめて味わって。

 

今日も演奏します。

鍋の調べを聞いてください。

今年の記念日も鍋を貰いました。